独占禁止法におけるAIの論点
問題
AIと独占禁止法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選べ。
解説
AIの普及に伴い、独占禁止法(競争法)上の新たなリスクが議論されています。
例えば、競合他社が同じ価格調整アルゴリズムを利用して結果的に価格を同調させる「デジタルカルテル」や、巨大なプラットフォーマーがデータを独占して他社の新規参入を妨げたり(競争制限)、取引先に不当な条件を押し付けたりする「優越的地位の濫用」などが問題視されています。
AIを利用したビジネスであっても当然に法の対象となるため、公正な競争環境を阻害しない設計が求められます。
1. AIによる価格調整は独占禁止法の対象にならない。
誤り:AI(アルゴリズム)を用いた価格の自動調整であっても、競合他社間で価格を合わせる結果を招き競争を実質的に制限する場合は、カルテル(不当な取引制限)として独占禁止法違反となるリスクがあります。
2. AIプラットフォームのデータ独占は競争制限として議論される可能性がある。
正しい:巨大なプラットフォーム企業によるデータの囲い込み(データ独占)は、新規参入を阻害する競争制限的行為として、各国の競争当局で規制の議論が進んでいます。
3. 独占禁止法はAIには適用されない。
誤り:独占禁止法は事業者の活動全般に適用され、AIを利用したビジネスやデータ取引であっても当然に規制の対象となります。
4. AIによる市場支配は法律上問題とならない。
誤り:AIやデータの活用によって市場支配的な地位を築いた後、その地位を不当に利用して取引先を不利益に扱うことなどは、「優越的地位の濫用」などとして法律上問題となります。
📚 より詳細を学びたい方へ
同じカテゴリの問題
- 個人情報の定義
- 個人識別符号の理解
- 個人データの取り扱い
- 保有個人データの理解
- 匿名加工情報の理解
- 仮名加工情報の理解
- 要配慮個人情報の理解
- 利用目的の通知義務
- 第三者提供のルール
- GDPRの基本理解
- 著作物の創作性の理解
- AI生成物の著作権の成否
- 著作権侵害とデータ利用
- 利用規約とライセンスの理解
- 著作権法30条4の理解
- 発明と自然法則の理解
- 新規性の理解
- 進歩性の理解
- 特許権と営業秘密の違い
- 職務発明の理解
- 実施権の理解
- 営業秘密の三要件
- 限定提供データの制度趣旨
- 不正競争防止法と特許権の違い
- 独占禁止法におけるAIの論点
- 営業秘密と限定提供データの違い
- AI開発の契約形態に関する理解
- NDA(秘密保持契約)の目的
- 契約ガイドラインの活用
- PoCの意義と契約
- 精度保証と免責事項
- SaaSと知的財産権の扱い
- データ利用権の契約上の扱い
- 保守契約の役割
- 探索的段階型プロセスの理解
- 利用規約の役割
- AI倫理の基本原則に関する理解
- AIガバナンスの目的
- ソフトローとハードローの違い
- リスクベースアプローチ
- プライバシー保護とライフサイクル
- プライバシー・バイ・デザインの概念
- カメラ画像利活用ガイドブックの内容
- 公平性の定義に関する理解
- アルゴリズムバイアスの理解
- サンプリングバイアスの理解
- センシティブ属性の理解
- 代理変数のリスク


