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意味ネットワーク

意味ネットワーク(Semantic Network)

1. 解説

意味ネットワークとは、人間の記憶や知識の構造をモデル化したもので、「概念」を丸い枠(ノード)で表し、それらの「関係」を矢印(リンク)で結んで表現する知識表現の手法です。

1960年代にコリンズ(Collins)とキリアン(Quillian)らによって提案され、初期の人工知能(第1次〜第2次ブーム頃)において、コンピュータに「言葉の意味」や「常識」を教えるために使われました。

意味ネットワークの図解

構成要素と基本ルール

意味ネットワークは、シンプルな2つの要素で構成されます。

  • ノード(Node):「概念」を表す点。(例:動物、鳥、カナリア)
  • リンク(Link):概念同士の「関係」を表す線。(例:is-a, has-a)

重要な2つのリンク(関係)

G検定で必ず理解しておくべきなのが、以下の2つの代表的なリンクです。

リンクの種類 意味 具体例
is-a 関係
(汎化・特化)
「AはBの一種である」
分類や包含関係を表す。
「カナリア」 is-a 「鳥」
「鳥」 is-a 「動物」
has-a 関係
(属性・所有)
「AはBを持っている」
特徴や持ち物を表す。
「鳥」 has-a 「翼」
「魚」 has-a 「エラ」

最大のメリット:属性の継承(Property Inheritance)

意味ネットワークの優れた点は、「上位の概念が持つ性質(属性)は、下位の概念にも引き継がれる」と推論できることです。

例えば、「動物は呼吸する」+「鳥 is-a 動物」+「カナリア is-a 鳥」という知識から、「カナリアは呼吸する」という知識を自動的に導き出せます。これを属性の継承と呼びます。


2. G検定対策

出題ポイント

  • 基本構造:「概念(ノード)」と「関係(リンク)」による知識表現手法。
  • 代表的な関係:is-a、has-a、part-of(〜の一部)の違い。
  • 起源:認知心理学者のコリンズとキリアンによるモデル。

ひっかけ対策・注意点

  • × オントロジーと同じである
    (解説)意味ネットワークはリンクの定義が曖昧(人によって解釈がズレる)という欠点がありました。これを解決するために、より厳密に定義を行ったものがオントロジーです。
  • フレーム問題との関連:
    意味ネットワークですべての常識を記述しようとすると、リンクが無限に増えてしまう問題に直面します。
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