MSE・RMSE・MAE(回帰モデルの評価指標)
解説:予測の「ズレ」をどう採点するか
これら3つの指標は、売上予測や気温予測などの「回帰問題(数値を当てるタスク)」において、AIの予測が正解からどれくらいズレているか(誤差)を測るためのモノサシです。
基本的には「値が小さいほど優秀(ズレが少ない)」ですが、誤差の計算方法によって性格が異なります。
| 略称 | 正式名称 | 特徴と使い分け |
|---|---|---|
| MSE | 平均二乗誤差 (Mean Squared Error) |
「大きな失敗を許さない」 誤差を二乗するため、大きなミスほどペナルティが巨大になる。 注意:単位も二乗される(円→円²)ため、直感的に分かりにくい。 |
| RMSE | 二乗平均平方根誤差 (Root Mean Squared Error) |
「MSEを見やすくした版」 MSEのルート(√)をとったもの。 単位が元のデータと同じ(円→円)に戻るため、直感的に理解しやすい。 |
| MAE | 平均絶対誤差 (Mean Absolute Error) |
「外れ値に惑わされない」 誤差の絶対値を足すだけ。 突発的な異常値(外れ値)があっても、評価結果が極端に悪化しにくい。 |
「二乗」か「絶対値」かで何が変わる?
例えば、予測を「1」外した場合と、「10」外した場合を比べてみましょう。
- MAE(絶対値): 誤差が10倍になれば、ペナルティも素直に10倍。
- MSE(二乗): 誤差が10倍になると、ペナルティは10×10で100倍になる!
つまり、MSEやRMSEは「1回の大失敗は、100回の小さなミスより罪が重い」と判断する指標です。医療や金融など、致命的なミスを避けたい場面で使われます。
G検定対策
出題ポイント
- 対象タスク:これらは「分類問題」ではなく、「回帰問題」で使われる指標であること。
- 外れ値への反応:
- MSE・RMSEは、二乗するため外れ値(大きな誤差)の影響を強く受ける。
- MAEは、絶対値なので外れ値の影響を受けにくい(ロバスト性が高い)。
- 単位:MSEだけ単位が「二乗」になっており、人間には直感的にわかりにくい。
ひっかけ対策
- × RMSEは外れ値の影響を受けにくい
(解説)ルートをとっていても中身はMSE(二乗)なので、外れ値には敏感です。 - × 分類問題の評価にMSEを使う
(解説)分類では混同行列や正解率、交差エントロピー誤差などを使います。
